(つづき)
さて、さっそく試していただきたいのだが、
まずは何も気にせずその場で立ってみてください。
「気をつけ」の立ちではなく、気楽に足は肩幅にでも開いて結構です。
鏡で自分の姿が見えていれば、なおよしです。
ではその立ち姿勢のまま、頭の位置を両肩と同じラインか、可能なら後ろまで
「後退」させてください。それと同時に、しっかりと顎を下げます。しっかりとです。
その頭と顎の位置をキープしてみてください。
……どうです?
けっこうキツイという方が多いのでは?(笑)
胸が前に突き出て咽喉が絞まり息苦しく、背中が締め付けられ窮屈過ぎ、
ついでに腰が仰け反り過ぎて痛いやら苦しいやら、、、、。
色々と不都合が一瞬のうちに溢れ出てくるのではないでしょうか?
ん?
この感覚はアレに似ているな……、と思った人もいますかね。
そう、身長を測定するときに指示される上半身の姿勢に似ていますよね。
つまり、背中と顎を引いた頭が壁にフィットした状態です。
その場の直立でしっくりこない人は、壁でも利用して設定してみてください。
ここまでで、多くの方は、
「後ろによろめきそうなので爪先をしっかり力んでいる」
状態になっているのではないでしょうか?
はい。
すぐに重心を「踵」に移してください。爪先は一切力を込めてはダメです。
踵で立ってください。後ろにヨタヨタ動いても、踵で立ってください(笑)
もう、背後に壁か背もたれでもなければ直立できない状態になるはずです。
踵立ちは違和感というか頼りない感じがするかも知れませんが、こう考えてみてください。
「自動車のアクセル・ブレーキ等のペダルを踏む足は、踵を接地した状態が自然」です。
宙ぶらりんの爪先メインでペダルを踏む運転手は、ほとんどの場合いないと思います。
つまり、自動車の運転シートさえ背後にあれば、今のあなたの苦しい態勢は、
なかなか理に適った、無駄の少ない姿勢になれるはずなのだ。
で も 現 実 、 運 転 席 は 今 こ こ に 存 在 し ま せ ん 。
ではどうするか?
はい。
ここからちと小細工が必要となってくるのです(笑)
次は立ち方だけに絞ってみましょう。
by 施術者