何も見えない、何もない、と思える空間に触れる方法です。
両手をパーにして前にかざしましょう。
「手をあげろ!」、のホールドアップのポーズでもよいです。
そうしたら、口を開けて、「はあ~~~~」と温かい息を強く優しく吐き出しましょう。
その時に、両手のパーに意識を集中させましょう。
温かい息を吐き出しながら、両手のパーに集中する。
どうでしょう?
なにか掌の表面がジンジン、ピリピリ感じていませんか?
自分の吐いている温かい息では、ないですよね?(笑)
それはですね、「何もない空間」に触れている感触、なんです。
正確には空気と自分の体温の温度差を感じ取っているのです。
通常、人の体温は35~36℃台でしょうから、気温とは差が生まれます。
特に人の手掌はセンサー機能として優れているので、モノの温度差には敏感です。
リラックスして集中すれば、その感度は更にアップするわけですが、
なぜ温かい息で掌が敏感になるのかは、、、秘密です(笑)
人間の筋肉には「受容器」というものがあって、痛みや熱といったものを
感じ取る仕組みが内蔵されています。
ちなみにこの受容器は、痛みよりも熱を優先して感じ取る習性がありまして、
ぶつけた痛みよりも、患部を撫でられる温かさを脳に伝えようとします。
頭ゴッツンコした幼児たちがママに頭ナデナデしてもらうと、
意外と早く泣き止みますよね?(笑)
まさに、この受容器の特性を活かしたお母さんの知恵なのです。
で、脱線してしまいましたが、温度を感じ取れる、ということは、
何もないと思っていた空間を軽くタッチできている、ということなんです。
ま、実際のところなかなか視認できないだけで、既に酸素やら窒素やら埃に触れ続けて
いるわけなんですが(笑) なかなか実感がわかないわけで。
気功の世界なんかでは、このあと両の掌を近付けて、「氣のボール」を作りだすんですが、
かじや健法では、もっと単純に、体感的に、遊んでみようと思います。
つづく
by 施術者